歌舞伎界の大名跡、今年は・・・ (スタッフコラム)

先日、NHKの特番で「坂田藤十郎さんを偲ぶ」(正確な題名は忘れた)を放送してた。11月に88歳で亡くなった4代目藤十郎さんの「中村鴈治郎時代」のフィルムを流し、長男の4代目鴈治郎の話を交えた番組。日本文学科だったにも拘わらず「近代文学」に全く「造詣」のない僕だが、藤十郎と團十郎という大名跡くらいは知ってる。5年程前「世界のバラとガーデニングショウ」という大きなイベントを観る目的で配偶者と東京に行った(配偶者の趣味)。ついでに銀座の千疋屋でメロンパフェを堪能した(僕の趣味)。その際、「歌舞伎座が見たい」という配偶者に連れられ2013年に新築した歌舞伎座を見た。「いつか僕らでも知ってる役者が演じる歌舞伎を観よう」と決めたが、まだその「いつか」はやってこない。。。僕が知ってる役者は「海老蔵」くらいだった。

でも200年以上誰も継がなかった「藤十郎の恋」で知ってる「坂田藤十郎」を扇千景の旦那さんが襲名、という話題は知ってた。で、藤十郎が11月中旬に亡くなったことも。。。そう言えば今年は團十郎の襲名披露があるはずだったんだなぁ~と思い出しながら追悼番組を観てた。と、長男の鴈治郎が「紙衣(かみこ、と読むようです)を父から譲ってもらえるような役者になりたいです」と言った。最初から観てた配偶者が教えてくれた。「伊左衛門という役で「落ちぶれた」ことを強調するために「和紙で作った着物」を着るんだって。それを今の藤十郎が復活させたんだってさ。で、自分の芸を引き継ぐ者に紙衣を譲るのが代々の藤十郎なんだって」。カッコいい世界だ!

番組では何度か「上方」「江戸」という言葉が出てた。「上方」と「江戸」は全く異なった形態の歌舞伎だそう。「江戸」は市川團十郎が作った「荒事」といって「隈取り」した仰々しい表情の派手な演出。「上方」は坂田藤十郎が作った「和事(わごと)」といって穏やかな表情の「近松浄瑠璃」などを演目とした静かな芝居。全く趣が異なるそうだ。

歌舞伎の知識ゼロの僕でさえ知ってるのが「海老蔵」。今年の5月に襲名披露が行われるハズだったのにコロナのせいで延期になってる。超ミーハーな僕は正月のサキガケ新聞に1面を使って載ってた「令和の團十郎へ」という特集を取ってある。10代目は没後に名跡を贈られただけ、なので実際は9代目から59年ぶりに復活したのが11代目(海老蔵のおじいちゃん)。11代目がカッコよくて超人気だったけど3年で亡くなってしまった。海老蔵は12代目の没後7年で襲名になるのだという内容の記事だった。こんな中、いつ襲名できるんだろうね、團十郎を。

と、言うことで「藤十郎」と「團十郎」は「上方」と「江戸」、「和事」と「荒事」の創始者で超大名跡だということがわかった。「藤十郎の恋」は確か「芸のために相手の女性を誘惑して自分を好きにさせておいて捨てる。相手の女性が自殺をしても全く動じることがない藤十郎だったとさ」というお話だったと思う。4代目の藤十郎もいろいろあったようだけど、「梨園」は今の時代も世間とはかけ離れた世界なのかな。。。